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研究書(文学系) 詳細
転びイルマン 不干ハビアン
─慶長のジャーナリスト─
書名かな | ころびいるまん ふかんはびあん けいちょうのじゃーなりすと |
---|---|
著者(編者)名 | 小島幸枝 著 |
著者(編者)名かな | こじまゆきえ |
ISBNコード | 978-4-8386-0436-4 |
本体価格 | 8,000円 |
税込価格 | 8,800円 |
判型 | A5判上製カバー装 |
頁数 | 348頁 |
刊行日 | 2012年5月12日 |
在庫 | 残部僅少 |
いったいかれの人生にどんなことが起きたというのか。彼の行動を支えていたのは何であったろうか。一九歳で禅林をあとにして、キリスト教の洗礼を受け、四〇代で修道女を同伴しての逃避行。その晩年は迫害者である徳川幕府の手先となって、キリスト教会を内部告発する、もと修道士の屈折した精神遍歴。一七世紀以来本名も出自も、禅僧名さえも亡失され、キリスト教を棄てたあとまで、クリスチャン・ネーム「ハビアン」としか名前の残存しない男の右往左往の足跡。いかにも日本民族共同体内の知識人らしいブーメラン現象の人生を、完璧に自らの居直りで描き切った典型像。日本文化と西洋文化の嵐の中を駆け抜けた「時代の子」の活躍、そしてかれを襲った苦悩と慟哭、これがかれだけの特殊な事例であったのか、それとも日本人全体に共通するものだろうか。彼の心性と時代環境を、いわゆる「日本教」の立場からでなく、事実求是の精神を――幸いに、かれはキリスト教以外にあって三冊の編著書『ヘイケの物語』『妙貞問答』『破提宇子』を残した。この中にその謎尾徳鍵があると私は見ている――忠実に追ってみることによって、日本及び日本人の深淵ち実像に迫ってみようと思う。(序章より抜粋)
序 章
第一部 『ヘイケの物語』
一 ワリニヤノ上陸
二 信長
三 高槻のセミナリヨ
四 臼杵の修練院
五 加津佐会議
六 『ヘイケの物語』
第二部 都の幻想
一 マルチンス司教
二 セルケイラ司教
三 ミヤコのハビアン
四 神父スピノラ
五 『妙貞問答』
六 林道春との論争
第三部 奇瑞見ず候
一 逃避行
二 三脚五徳
三 伴天連追放令
四 転びバテレン沢野忠庵
五 尾張の花正にて
六 『破提宇子』――奇瑞見ず候――
あとがき
参考文献
第一部 『ヘイケの物語』
一 ワリニヤノ上陸
二 信長
三 高槻のセミナリヨ
四 臼杵の修練院
五 加津佐会議
六 『ヘイケの物語』
第二部 都の幻想
一 マルチンス司教
二 セルケイラ司教
三 ミヤコのハビアン
四 神父スピノラ
五 『妙貞問答』
六 林道春との論争
第三部 奇瑞見ず候
一 逃避行
二 三脚五徳
三 伴天連追放令
四 転びバテレン沢野忠庵
五 尾張の花正にて
六 『破提宇子』――奇瑞見ず候――
あとがき
参考文献